良いセックスの前に良いマッサージが必要な理由


◎ マッサージの血管拡張と筋弛緩効果

筋肉(骨格筋)に対して圧迫を加えていくと、筋肉内は一時的な”虚血状態”に陥ります。その状態から圧を抜くと、周辺の血液が加速して流れ込んできます。この「虚血」→「血液の流入」を繰り返し行うことで、通常時よりも血液を循環させることが「マッサージの原理」となっています。

ホースを思い浮かべていただくと分かりやすいと思います。ホースを圧迫すると水が一時的に止まります。そして話すと勢いよく水が流れ始めます。

これを繰り返すことで筋肉の中の老廃物が流れ、血流も良くなりコリが取れていきます。

血液の流れが良くなると、筋肉内に”新鮮な血液”が行き渡ります。この新鮮な血液の中には「新しい栄養」が豊富に入っています。硬くこわばっている筋肉に「新しい栄養」が入っていくと、筋線維間の”連結”が外れ、こわばりがほぐれてきます。

「”連結”がほどけてこわばりが解放される」というのは、それだけ筋肉が ”大きく自由に伸びることができるようになる” ことを意味します。

つまり、筋肉のコリが取れると、関節も自由に動きやすくなるので、肩や腕がぐるぐる回るようになります。

これが代表的な筋肉のコリを揉んでほぐすと言うことです。

マッサージで骨格筋の血流が良くなると、内皮細胞は血管拡張物質である一酸化窒素(NO)を産生して放出します。すると、一酸化窒素は中膜にある平滑筋に作用して、その結果、平滑筋の緊張がゆるんで血管が広がります。(温泉に入った時や、違法になる前のRUSHを吸った時、同じ反応が起こります)

※ 平滑筋は内臓や血管の壁に存在し、緊張を保つことや収縮によって内臓や血管の働きの維持を行っています。

骨格筋、平滑筋の弛緩は、心地よいセックスのために不可欠な要素です。

男性の汗に含まれている「アンドロステノン」という物質を嗅ぐと性的な興奮が促進します。施術で施術者、お客様ともに血流を良くし、身体を温め、発汗からアンドロステノンを放出し、性的な興奮を高めてゆきます。

※ 東洋医学における経路やチャクラと呼ばれる部位は、心身の健康やセックスとも深く結びついています。施術ではそうした部位も解放してゆきます。

つづく

快感やドライオーガズムは骨盤底筋群が鍵


■骨盤底筋とは

骨盤の底(恥骨、尾骨および坐骨の間)に位置する筋肉の総称を「骨盤底筋」と呼びます。 骨盤内にある膀胱や子宮、直腸などの臓器を正しい位置に保ったり、尿道を締めて尿漏れを防ぐなど重要な役割を担っています。

■骨盤底筋とセックス、オーガズムの関係

前立腺は現代医学においてはその機能が未だよく理解されていない器官ですが、タントラ哲学においては男性の前立腺は「聖なる場所」としてセックスの感情中枢であると考えられ、前立腺をマッサージすることにより心理的および肉体的ストレスを開放できると言われています。男性の勃起力維持とセックスの快感増進にも役立ちます。

また、女性の場合も、オーガズムに達したとき、「膣と骨盤底筋群が律動的に収縮し、下腹部は緊張して腹圧が高まり、足やお尻など下半身の筋肉にも力が入る」ので、この身体の状態を意識的に作ると、それを引き金にしてオーガズム反射が起こりやすくなると言われています。

ゲイのボトム男性の場合も、通常のオーガズムと比べ、ドライオーガズムは快感が長い間続きます。射精直前のむず痒いような、ぞくぞくした快感がずっと続くのです。波のように何度も何度も、場合によっては1時間以上も快感を得ることができます。射精という終わりがないため、いつまでも気持ちよくなることができます。

ドライオーガズムに達するためには、呼吸のしかたも大きなポイントとなります。深呼吸を心がけ、意識を前立腺に集中させます。気持ちよくなってくると呼吸が浅くなりがちですが、そのまま深呼吸を続けます。腹式呼吸を意識するのも良いかもしれません。

具体的には、ゆっくり息を吐き、肛門を閉めていきます。続いて、ゆっくり息を吸って、肛門を緩めます。これを何度も繰り返すことにより、肛門の動きと呼吸が一致するようにします。

横隔膜と骨盤底筋群を動かします。

そして、さらに腹式呼吸を重ねて快感が増して振り子のようにその快感の波が増しながら近づいてきたら、ある瞬間から骨盤底筋群が呼吸にあわせて、あるいは真逆に勝手に自動で連動するようになります。

その状態がドライオーガズムです。